いくつかのオーストラリアの自然派赤を飲んで、悪くないけれど
いまいちピンとこないなと思っていました。このワインに出会うまでは。
ヤウマは2006年にオーストラリア最優秀ソムリエに選ばれたジェームス・ダンビー・アースキンが興したワイナリーです。ソムリエの現場を離れた後世界各地でワイン生産の研鑽を行った彼がたどり着いたのはサンスフル(=酸化防止剤無添加)を当然とした極力何もしないというアプローチでした。
オーストラリア自然派の数ある作り手の中でも最高峰の高みへと登りつつある彼が一番思い入れのあるグルナッシュから作られるトップ・キュヴェのアルフレッドはそんな彼の集大成とも言えます。
限りなくエレガントで華やかなスパイスすら混ざる高級感溢れる香り。
口に含むとその緻密な質感の高さに一瞬時が止まるほど。
もちろんも余韻も秀逸で美しくスムースに収束していきます。
比肩されるのはローヌのスパイシーなグルナッシュでもオーストラリアの濃厚なシラーズ
でもなくブルゴーニュのこなれたヴォーヌロマネかもしれません。
個人的に今年1,2を争うくらい驚いたワインです。
是非。
リストランティーノ ルベロ
ソムリエ 加瀬