「スペインのロマネ・コンティ」とも称されるスペイン最高の赤ワイン、ウニコ。
今まで何度かサービスする機会に恵まれましたが、いずれも最上級のフルボディの赤ワインのような濃密さとブルゴーニュのグランクリュを連想させるような華やかさを併せ持った類い稀なワインでした。
そのウニコの名前のあまりの強さから生産者であるヴェガ・シシリアがフォーカスされることはあまりない印象ですが、ヴェガ・シシリアはウニコではない他のワインの生産においても世界トップクラスの実力を有しています。
ピンティアは原産地呼称トロが生産地。 スペイン北部を貫き、ポルトガルを抜けて大西洋へ注ぐ大河ドゥエロ河流域にあります。ベガ・シシリアのお膝元のリベラ・デル・ドゥエロより60キ ロほど下流に位置し、ポルトガル国境にも近い地域です。
ト ロは標高約600m~700m、メセタと呼ばれる中央台地に位置し、夏暑く冬寒い典型的な大陸性気候。日中の強い日照を受けて成熟していくブドウ は、夜の涼しさで凝縮度を増していきます。
2008年ヴィンテージは上記の文脈がそのままワインになったような印象で、テンプラニーリョ100%ですが、濃密かつエレガントな風味は従来のスペイン赤ワインの常識を超えた仕上がりとなっています。パーカーポイント93点。
ヴェガシシリアがこの価格帯のワインにおいてもトップ・キュヴェ同様ウニコ(=唯一の)存在であることを教えてくれるワインです。
限定7杯、グラス2,000円での提供です。
リストランティーノ ルベロ
ソムリエ 加瀬