BLOG

以前フーリエのブルゴーニュ・ルージュをご紹介した際、今のブルゴーニュのトップの作り手は、世襲制で代が変わって革新的な作りに変わったタイプと全くワイン作りに縁のない家系からワイン生産に携わるようになった2種類のタイプがあるとお話をさせて頂いたのですが、今回のバンジャマン・ルルーはこの後者のタイプです。

1975年、ボーヌの花屋に生まれたバンジャマン・ルルーは13歳で醸造学校に入り大学で醸造士の国家資格を取得。オレゴン、ニュージーランド、ボルドーなどで修行し、23歳で再度ブルゴーニュへ。99年に若干24歳でコートドボーヌのポマール村を代表するコント・アルマンの醸造責任者に抜擢され、2007年には自身のネゴシアン、バンジャマン・ルルーを立ち上げました。

もの凄い速さでキャリアを積み上げ、ワイン生産とは全く縁のない家系でありながら自身のネゴシアンを若干32歳で立ち上げていますが、彼のワインに実際に触れてみるとその理由も頷ける品質です。

今現在数十種類のワインを手がけていますが、そのいずれもその土地の個性の表現と彼の現代的な感性が共存したモダンなワインとなっています。

サントーバンはムルソーほど大柄でなく、ピュリニー程の綺麗なミネラルがある土地ではないのですが、天才バンジャマン・ルルーのてによるこちらのワインは非常に透明感のある綺麗な仕上がりになっており並みの生産者のピュリニーを凌ぐほどのパフォーマンスを見せてくれます。

一部ではブルゴーニュの神様、アンリ・ジャイエの後継者と囁かれるブルゴーニュトップクラスの若手生産者の希少なバッグヴィンテージ。是非。

リストランティーノ ルベロ
ソムリエ 加瀬