イタリアワインはその土地土地の固有地場品種の多さが一つの特徴であり、
その多様性は強みの一つでもありますが、反面カベルネ・ソーヴィニヨンや
メルロー、シャルドネなどの国際品種の開発にはかなり遅れを取っている印象が
あります。
特に樽の効いたしっかり目のシャルドネは中々見つからないのですが、
イタリアを代表する創業1385年のワイナリー”アンティノリ”がウンブリアで所有する
”カステッロ・デラ・サラ”が1985年から作り続けているトップ・キュヴェのこちらは
同価格帯のフランスやカリフォルニアのシャルドネに負けない非常に充実した
白ワインです。
強めの樽香にそれに負けないかなり凝縮した張りのあるボディ。
10%だけ混ぜられたグレケットの酸が余韻を引き締めます。
今飲んで十分に美味しいですが、この先10年は熟成するポテンシャルもあります。
イタリアの白ワインに長期熟成という概念を持ち込んだと言われるほど
エポックメーキングな国際品質のシャルドネです。是非。
リストランティーノ ルベロ
ソムリエ 加瀬